昨年度より進行しておりました、築25年~50年程経過した共同住宅の大規模修繕工事と窓建具改修工事が竣工を迎えました。
新築マンションの価格はここ10年で2倍に高騰し、首都圏の平均価格は遂に1億円越えぇ~😲
国土交通省の推計によると、マンションストック総数は2022年末時点で694万戸を超え、このうち、築40年を超えるストックが126万戸近くあり、今後、さらに増加していくものと見込まれています。
築40年以上の 高経年マンションにおいては、外壁等の剥落、鉄筋の露出や腐食、給排水管の老朽化といった生命・身体に影響しかねない劣化もあり、適切な処置が望まれます。
第1回目の大規模修繕は、新築後12~15年程度で実施されますが、サッシの付属金物(丁番、戸車、クレセント、ビート等)の修繕周期は20~30年程度です。不具合があれば、2回目の大規模修繕時に補修や取替えを検討します。サッシ(窓枠)は34~38年程度なので、3回目の大規模修繕工事以降にサッシ全体の取替え等を検討することになりますが、高経年マンションでは、まだスチール製サッシが使われている場合があります。
近年のサッシ性能は、気密性や遮音性が大幅に向上しています。サッシの取替えによるグレードアップを図ることで、断熱性が高まり、光熱費の削減にもつながります。
サッシの改修方法は主に3種類 🏢
二重サッシ工法
既存サッシの外側または内側に新規サッシを取付け、二重サッシ化する工法で、比較的安いコストで施工可能です。インナーサッシや内窓という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、内側に取付ける場合は、専有部となりますので、お部屋のリフォーム工事等で個別に施工されることが多いです。
かぶせ工法(カバー工法・持出し工法・ノンシール工法)
既存サッシの枠だけを残して撤去し、既存の枠に新しい枠を被せます。カバー工法は新しく被せた分だけ開口寸法が狭くなり、下枠部に段差ができてしまいますが、カバーⅡ工法は従来のカバー工法よりも段差が小さく、有効開口が大きくとれます。また、持出し工法は既存枠の外側に新規枠を取付けるので、カバー工法よりも有効開口が大きく取れますが、外側に手すり等が設置されていたり、外壁の寸法によっては施工できない場合もあります。
撤去工法
その名の通り、既存サッシを全て撤去し新規サッシを取付けます。既存サッシの枠を躯体から引抜き、新規サッシを取付ける「引抜き工法」と、躯体部分を斫って既存サッシを撤去し、新規サッシを新築工事同様に取付ける「はつり工法」があります。どちらも開口寸法を狭めずに取替えることができますが、全面撤去の上、モルタル補修が必要になるため、コストが高く工事期間も長くなります。
今回の改修工事では、カバーⅡ工法によるアルミ製窓建具の交換、網戸の設置、共用廊下側の窓にアルミ製面格子を新たに設置し、気密性&遮音性に加え、防犯性も⤴アップしました🤗